業務プロセスも繁閑差も 可視化し切り分けることで課題解決へ導く

ポケットカード株式会社 様

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~瞬時に処理しないといけない難易度の高い業務を的確に対応してもらっています~

ISSUE 課題

  • 繁閑に合わせた人員配置をしたい

  • 高いセキュリティが必要とされる業務を外部委託したい

  • 周辺業務のサポートに回りがちな社員をコア業務に集中させたい

INSTALLATION SERVICE 導入サービス

  • 繁閑の分析とそれに合わせたショートタイム採用の実施

  • 業務プロセスを分解し、セキュリティ上委託可能な業務の切り出し

  • 業務フローの整備によるマニュアル化で、高難度の業務への対応

RESULTS 成果

  • スパイク時にのみ人員の集中が可能となり、人員の過不足を抑制できた

  • 切り出しにより一部委託が可能になっただけでなく、プロセスが可視化された

  • 社員のコア業務への対応が可能となり、残業の抑制にも繋がった

「暮らしに密着した付加価値の高いサービスを創造する」を企業ビジョンに掲げるポケットカード株式会社様では、いち早く後払い決済を支払いの選択肢のひとつとして扱ってきました。
欧米で急増している「後払い決済」は現在、日本でも急速に広まってきています。

ポケットカード様では後払い決済の審査を15分以内に行うというサービスを大きな強みとしています。この15分以内での審査を可能にする、そのサービスの裏側にはベルシステム24の存在がありました。

今回は委託が難しいとされる審査業務をベルシステム24がどのようにして一部委託できたのか、またその委託によりどのような効果があったかをポケットカード様に伺いました。

お話を伺った方

審査業務部 審査第二センター センター長
藤井武志 様

取材日(2024年2月28日)時点

~繁忙に合わせると人がだぶついてしまうし、かといって人を絞ると取りこぼしが発生してしまう。そこの調整というのが非常に難しかったですね~

最速で処理

「後払い業務は2019年にサービスを開始しました。当初はECサイトによる購入においてカードで申し込む代わりに後払いを使用するというのがメインでした。そこまで件数は多くなかったですし、時間も限られておらず、なるべく早く終わらせるというレベルでした。今はメインがQR分割払いというサービスになっています。これは主に美容医療クリニックの店舗で対面での申し込みにより使用されるのですが、その場でお客様がお持ちになっているので15分以内で審査を終えるようにしています。あくまでも15分というのは、お客様が店頭で必要な情報を入力してから、そのデータをこちらで確認し、お客様に回答するまでの目安時間になります。実際には申し込みデータがこちらに来るまでの時間もあり、現場の我々としては最速で処理をするというのを目標にしています」

繁閑差に合わせた人員配置が大きな課題

「QR分割払いが増えてからは提携先の数が格段に伸びていき、毎年倍々で増えていきましたので、まずそれをいかに捌くか、その体制を作らないといけないというところが課題でした。
また提携先が増えてくると、その提携先ごとに要望が出てきます。そうすると、個別対応も増えてくるので、業務量が増えるだけじゃなくて複雑化してきます。そこに対応できる人材を確保する、またはそうした人材を育成することにも苦心していました。
かつ、当社の営業時間が朝9時から夜の8時半までやっていますが、その期間中に一定したペースで申し込みが入ってくるわけではありません。加盟店によって営業時間が異なりますが、10時ぐらいから加盟店の営業が始まり、11時くらいから忙しくなってくる、夕方になると落ち着いてくるというような流れです。これを当社のフルタイムのスタッフで対応しようとすると、繁忙に合わせると人がだぶついてしまうし、かといって人を絞ると取りこぼしが発生してしまう。そこの調整というのが非常に難しかったですね。
今回、ベルシステムさんに一日の繁閑差も細かく分析してもらい、それに合わせてショートタイム採用を実施してもらったので、人員のだぶつきというのはかなり抑えられるようになりました。
また、メインはベルシステムさんにやってもらいながら全部任せるのではなく、当社も同じことをやる、一緒にやりましょうという形なので、ベルシステムさんの方で今日はちょっと件数が多くなってオーバーフローしそうだという時には当社のメンバーが即座に入るということをしています」

審査業務部 審査第二センター
センター長
藤井武志 様

~人もどんどん増やしていきながら、その質を保っていただいているので、そこは非常に満足しています~

センシティブな審査業務も分解することで委託可能に

「審査と一言で言っても、まず申し込みが来て不備の確認、結果の連絡をする架電の部分、あとは犯罪収益移転防止法という法律があるので、本人確認作業があります。免許証などの本人確認書類を出してもらって、それと申込情報の不整合がないかを確認する作業です。そして決裁をする作業があります。ここで一番センシティブな部分というのが決裁です。決裁では外部信用情報機関で、そのお客様のクレジット履歴を見たり、社内の情報を見たりして、それを用いながら社内基準に則って可決するか否決するか、あるいは枠をいくらつけるかというのを決める部分なので、ここは今も当社でやっています。ベルシステムさんにそこはお願いしていません。それ以外の部分をお願いしています。こうしたような、どこを当社で対応して、どこをお願いするかという点もベルシステムさんと相談しながら決めていきました」

難易度の高い業務もミスなく遂行

「ベルシステムさんのメンバーは本当に真面目に業務をされていると思います。特に後払い業務は、先ほど提携先がどんどん増えるという話をしましたが、毎週のように増えています。その度に個別対応というのが発生しています。
例えば、一連の流れの中で結果の連絡をするにしても、加盟店によっては電話をしてくださいという店舗もあれば、このシステムに登録して直接電話はしないでくださいという店舗もあります。不備があった場合にお客様に直接言ってくださいという店舗もあれば、まず店舗を通してくださいというところもあります。
今、提携先数が100社以上あると思いますが、それぞれ対応がバラバラなんですね。それを瞬時に処理しないといけないという難易度の高い業務を的確に対応してもらっています。人もどんどん増やしていきながら、その質を保っていただいているので、そこは非常に満足しています」

~業務をベルさんにお任せすることで新入社員に管理する側の業務を教えることができるようになりました~

課題解決だけでなく、正社員の残業抑制やスキルアップにも貢献

「委託した効果としてまずひとつは当社の社員の残業が減っているというのがあります。当社で後払いを担当しているチームは後払いがメインではなくて、複数業務をやっている中のひとつとして後払いがあるわけです。基本的にベルシステムさんにメインでお願いしてオーバーフローしそうになったときだけ入るという形になったため、それ以外の時間は他の業務に充てることができています。以前は後払い業務が繁忙だとそちらを対応しなくてはならなかったため、他の業務が滞り残業が多く発生している状態でした。それが現在は残業もほぼなくなってきました。

また、審査の業務というのはクレジットカード会社の中で、クレジット実務に関する基礎知識が学べる場でもあります。そのため新入社員にまず審査業務の経験をさせるということが多いんです。ですが、すぐに人事異動となるため、コミュニケーターと同じ作業を経験するだけで終わってしまっていたんです。業務をベルさんにお任せすることで、これまで役職者がやっていた管理する側の業務を教えることができるようになりました。これによって当社の社員の管理する能力が上がってきていると思っています」




~どうしても解決できない問題が発生したときに、当たり前のように私の方からベルさんに相談しています~

常日頃から、ずっと相談をしている

「自分が審査に関わるずっと以前からベルシステムさんにお願いはしていました。ただ、これまではどちらかというと委託する側とされる側ということで、結構割り切っていたと思います。毎月同じことをしていたので、確認も数字の齟齬だったり、その原因の究明だったりと限られていました。最近は、当社も新たなことに取り組まないといけなくなっています。そうした中で部内でももちろん相談はするんですけれども、そこだけではどうしても解決できない問題が発生したときに、当たり前のように私の方からベルさんに相談しています。後払いに関してもそのような相談の中で、これから量が増えてくるんだけれども、対応が難しそうだということでどうしたらいいと思いますかと話をしていました。それが委託するきっかけです。常日頃から、ずっと相談をしています」

変化していくために支えてほしい

「今後どうなるかというのはまだまだ分からないですけど、後払い決済は他のカードなどに比べても成長の幅が非常に大きいので、今後さらに拡大していく中で業務が複雑化していくのは避けられないと思います。そんな中で現状維持では対応できないので変化していかないといけないのですが、その時に、ベルシステムさんには我々を側面から支えてほしいと思っています。業務自体もそうですけれども、新しいことをどんどんやっていかないと対応できないので、どんなシステムを入れるとか、そうしたことも今後、相談させてほしいと思っています。
今は後払いでお願いしている、入会の電話でお願いしている、ビジネスの電話でお願いしていると個別でお願いしていますけれども、これももう少し臨機応変に、この隙間時間にこっち側の業務をやってもらうなども今後は進められないかなと考えています。実際に相談も始めています。

後払いの申し込みはさっき言ったように安定しては入ってこないです。これだけの人数は最低限揃えないといけないという数があり、調整をしても、時間帯によってはどうしてもだぶついてしまうことがあります。その時間を他の業務に充てていくという風に柔軟な配置ができたらさらにいいと考えています」
現在は共に伊藤忠グループの一員であるポケットカード様とベルシステム24。審査業務以前よりベルシステム24は20年にわたりポケットカード様の業務委託を受けています。同じ建物の中で業務も行っていることもあり、非常に近い距離間で関係性を築いていることが取材中も伝わってきました。そうした中で生まれた信頼と密な連携も今回の難易度の高い業務のアウトソーシングを可能にした理由のひとつだと言えるでしょう。ベルシステム24は今後もポケットカード様が次世代の金融サービスを牽引していくのを側面から支えていきたいと考えています。


藤井様が最後にお話しされた内容が非常に印象的でしたので、そちらをご紹介して本事例の末尾といたします。
「これまで通り支えてほしいなと思います。一番相談できる相手だと思っています。これまでの実績があり、信頼関係がずっと何年もありますから。色々な問題を一緒に解決してきたと思っているので、そこはすごく信頼しています」

ポケットカード株式会社 様

企業サイト:https://www.pocketcard.co.jp

全国約500万人の会員を有するクレジットカード会社。全国各地での積極的な加盟店の拡大やATMネットワークの充実を行い、自社カードの他、様々な企業との提携カードも多く発行している。「暮らしに密着した付加価値の高いサービスを創造する」をビジョンに、「ご請求時1%オフ」など様々なサービスを提供している。

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