正答率90%!自然言語処理AI検索エンジンでお客様の自己解決を促進

株式会社バッファロー 様

  • コンタクトセンター
  • データ活用・クラウドサービス
  • メーカー
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こんな人に見てほしい

  • お客様対応のシステム化を推進したい

  • AIソリューションを活用して効率化を図りたい

  • メールでの問い合わせ件数を削減したい

ISSUE 課題

  • お問い合わせの自己解決を促進することでCXを向上させたい

  • コンタクトセンターのコストを適正化したい

  • メールの問い合わせを他のチャネルに移行したい

INSTALLATION SERVICE 導入サービス

  • コンタクトセンター、オムニチャネル、CRMテクノロジー

    HPのお問い合わせ窓口に、自然言語AI検索エンジンを導入。24時間365日対応できるチャネルを構築すると共に、顧客の自己解決を促進。さらに定期的なAI検索エンジンのメンテナンスを行い、AIの正答率を90%まで向上。

RESULTS 成果

  • メールでの問い合わせの約60%を削減し、コストダウンや業務の効率化を実現

  • 現場内で自然言語AI検索エンジンを育成することで正答率を高め、お客様の自己解決を促進

  • 24時間365日お客様対応できるチャネルを構築

人材不足や、業務効率化、コスト削減、UX改善などの課題に向けて、コンタクトセンターのDXを推進する企業が増えています。特に株式会社バッファローは、パソコン周辺機器のメーカーということもあり、これまでにも新しい技術を積極的に取り入れながらお客様との接点を改善し続けてきました。ベルシステム24との協業により、自然言語AI検索を活用し、精度の高い顧客の自己解決を実現した同社の取り組みをご紹介します。

メール問い合わせの削減を起点に高精度なWebself実現へ

お話を伺った方

株式会社バッファロー
品質保証部 CS 課長 嶋田 豊秋 様

数千もの製品を持つメーカーとして、数多くの問い合わせを受けてきたバッファロー様(以下バッファロー)は、常にお客様サポートの改善に取り組んできました。電話での問い合わせ削減に向けて、最初に行った施策は動画によるFAQの配信でした。月10万件もあった電話での問い合わせを7万件まで減少させ、手応えを感じていたものの、やがて横ばいになった為、LINEチャットへ誘導する施策を実施し、入電数は月5万件ほどまで下がりました。その他にもSNSチャネルの新設など、様々な施策を実施してきました。
しかし、入電の削減が進む一方で、メールによる問い合わせについては手つかずのままでした。メールでの問い合わせを削減する施策を検討し始めたタイミングで、ベルシステム24から自然言語AI検索エンジンという新たなソリューションの提案がありました。
「ベルシステム24の営業担当者とは長いお付き合いで、日頃から新しいサービスやソリューション、技術をどんどん紹介して欲しい、とお願いしています。そのAI検索エンジンについて詳しく説明を受けたところ、自然言語を理解するため、お客様の質問に対してダイレクトに正答を導きだせるとのことで興味を持ちました」(嶋田氏)。自然言語とは、日常生活で話したり書いたりしている言葉を指し、プログラミング言語と比較してあいまいな表現が多いと言われます。これまで一般的だったシナリオ型のAIチャットボットでは、複数の選択肢からユーザー自身が回答を選ぶことで絞り込んでいきますが、自然言語処理を活用したAIではWEB問い合わせフォームの検索窓に文章で入力された自然文による質問に対して、ダイレクトに答えを導き出せるという大きな違いがあります。

「それまでにもキーワードを入力してFAQを検索する方法はありましたが、単語のみに反応するため、お客様が答えにたどり着くまで時間がかかっていました。今回ご提案頂いた自然言語検索AIは、文章で認識するといった機能の高さや拡張性から期待できると考えて、導入を決めました」と、嶋田氏は言います。

品質保証部 CS 課長
嶋田 豊秋 様

WEB制作会社も巻き込みながら、主体的にプロジェクトを推進

実は、当初、導入は簡単で、すぐに成果につながると楽観していました。ところが、バッファローのHPにこのAI検索エンジンを組み込むにあたり、いくつかの課題が出てきました。「自社のHP側に問題があり、本来なら私がWEB制作会社との間に立って折衝するところでしたが、ベルシステム24の営業担当者がWEB制作会社とやり取りし、課題を解決してくれました。当社へ確認や報告もしてくれた為、安心してお任せでき、導入における工数を大幅に削減することができました。機能についての様々な要望も、全て反映されています。例えば、お客様からスムーズに見えるように書き込み後はすぐにポップアップして欲しい、といった依頼も当初は技術的に難しいと言われていましたが、導入後も粘り強く解決策を模索してくれて、今では実現できています」(嶋田氏)。

初期の精度検証とAIの「教育」で正答率40%から90%の高精度に成長

大きな期待を持って導入したAI検索エンジンですが、導入後すぐに力を発揮したわけではありません。嶋田氏は「導入当初の正答率は40%と、チャットでAIを導入した時よりも低い数値です。なんでこんなに正答率が低いのか、と驚きましたが、理由を聞いて納得しました」と頷きます。
自然言語AIが「あいまいさ」を理解できるようになるためには、まず「学習させる」ことが必要です。学習データを用意し、適切なチューニングやメンテナンスを行うことで回答の精度を上げていきます。現在その成果として、正答率は90%台になりました。
「シナリオ型のチャットボットも90%と数値だけ見れば変わらないのですが、自然言語AIは正答に至るまでのプロセスが圧倒的に短い。それを考慮すると、自然言語AI検索エンジンの方がより優れており、効率的です」と嶋田氏は語ります。
この成功の裏には大きく2つの理由があります。
一つ目は、自然言語処理AIを活用して最適なユーザー体験をどう作っていくか、バッファローのwebチームとベルシステム24およびサイト運営会社が連動して実現できたこと。そしてもう一つがAIのチューニングを自社内でできたことです。AIナレッジメンテナンスシステムを活用しながら、普段お客様対応や運用を行っている現場でWEB人材を育成してきたおかげで、「お客様のお問合せを適切に解決していく」ためのチューニングを短いサイクルで実施することができました。実際にオペレーションチームが週1回ほどのペースで、AIをチューニングすると、1年弱で正答率が90%代まで高まりました。

AI検索エンジンの活用が進むにつれてメールによる問い合わせは激減

正答率が高まっただけでなく、当初見込んでいたメールによる問い合わせ削減の効果も絶大でした。自然言語AI検索エンジンを利用した問い合わせ件数が倍増する一方で、メールによる問い合わせは1日あたりの件数で半分以下に下がりました。
「導入後、AI検索エンジンでの対応が増加し、メールでの問い合わせが減りました。当社の目的であるメールでの問い合わせを削減して、客様の自己解決を促進しただけでなく、高い正答率を実現することで、お客様はよりスピーディーに答えにたどり着けるようになりました。全てAIで完結するため24時間365日の対応も可能な為、顧客体験を大きく改善できたと考えています」(嶋田氏)。

各ソリューションとの連携や機能拡張で、より高度なユーザーサポートを目指す

新しい機能を獲得したバッファローの「自然言語AI検索エンジンを使ってみて、精度の点でもおおいに満足しています。このAIを他のソリューションにも活用するなど、今後の拡張も検討中です」と嶋田氏はこれからの展望を語ります。先進的なバッファローとベルシステム24の取り組みにより、お客様サポートは、今後、さらに進化していきます。

株式会社バッファロー 様

企業サイト:https://www.buffalo.jp/

愛知県名古屋市に本社を置くパソコン周辺機器メーカー。音響機器メーカーとして始まり、1981年にコンピューター事業部を設置。主にネットワーク機器やストレージ、メモリーなどを製造・販売している。2021年3月期の売上は654億9百万円(2021年3月期実績)。従業員数は638名(21年9月末現在)

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